「がんになり残された時間を息子へ全振りした」。
自分で生きる道を選ぶ写真家・幡野広志さんの、幸せの考え方
多かれ少なかれ、社会で生きる上で誰もが「本音と建前」を使い分けながら生きているのではないだろうか。しかし、次第にその暮らしに慣れてくると、どこからが自分の本音で、どこからが建前なのかを見失ってしまいそうになる。そこで、痛快に「それは建前ですよ」と言い切ってくれる人がいたら、頼もしく感じるかもしれない。
写真家・幡野広志さんは、まさしくそんな人だ。幡野さんは、2018年に血液のがんである多発性骨髄腫と診断された。写真家でありながら、メディアでの連載、SNSを通じて多くの人生相談にも答え、ときに相談者以上にその人の人生にまっすぐと向き合う姿勢と、鋭く歯に衣着せぬ物言いは、多くの読者の共感と反...