いくつになっても優しく背中を押してくれるもの
古性のち<最終回>
先日、お気に入りの喫茶店で仲の良い友人とホットケーキを食べているとき、「最近の “好きを仕事にする” の流れについてどう思うか」という話になった。
店内ではいつものように白黒の看板猫の2匹が、私たちにちょっとの興味も見せない様子で思い思いにくつろいでいる。
「私はさ、その言葉にちょっとした違和感を覚えるんだよ」と告げると、彼も「僕もそうですね」と同意した。
彼は第一線で活躍する人気フォトグラファーで、プライベートでもカメラを肌身離さず持っている人だ。彼の撮る写真は雑誌や書籍の表紙を飾り、それに憧れる若者もとても多い。
まさに好きを形にし、それを全力で表現し続けている人だという認識でいたか...