宇宙飛行士・野口聡一さんから私たちへのメッセージ。
「評価軸を自分に取り戻すことが、幸せへの近道」
 前人未到の偉業を達成した人を前にしたとき、「この人は特別なんだ」「私とは違うんだ」と思ってしまうことがある。今回のミモザなひと、野口聡一さんに対してもきっとそうだろう。1996年に宇宙飛行士候補者に選ばれ、2005年には宇宙へと飛び立った。計3回の宇宙飛行、4回の船外活動。そして「日本人初・ソユーズ宇宙船の船長補佐」をはじめ、さまざまなミッションで実績を残し、一躍、国民的ヒーローとなった人物だ。
しかしお話を伺ってみると、決して「自分とは違う、特別な人」ではない一面も見えてくる。野口さんはこれまでの人生を振り返り、「地球に帰還してからの10年間、寂寥感(せきりょうかん)や喪失感に押しつぶ...