これからも、「まっすぐ」生きていく。 中川まろみ<最終回>
「働く」をテーマとしたこの連載。これまで、家事や育児をしながら「働く」ことや、海外で「働く」ことを取り上げながら、主に「働く」ことの外側に学びがあったという、テーマに対していささか不真面目なエッセイを書いてきた。そして最終回である今回もまた、「長年続けてきた研究職を辞める」という、テーマにギリギリのエッセイを書いてしまう。でも、この連載を読んで、「自分らしく働き生きる」ってこういう形もあるのかぁ、と感じてもらえたら幸いだ。
もともと私が研究職を目指したのは、「吃音」がきっかけだった。頭の中で「考える」ことや論文や提案書を「書く」ことがダイレクトに成果に繋がる研究職なら、吃音という発話障害...