ハーブティー専門店の立ち上げと産後10日のランウェイ。すべてはラトビアを通じて「本当の豊かさ」を広めるため

画像1: ハーブティー専門店の立ち上げと産後10日のランウェイ。すべてはラトビアを通じて「本当の豊かさ」を広めるため
―日本にラトビアを広めたい気持ちを抱いた内堀さん。日本に戻ってからはどのように過ごしてきたのでしょうか?

内堀:大学院を卒業してからは、地元愛知で会社勤めをしつつ、年1回ラトビアを訪ねていました。その後、結婚・出産と続いたのでラトビア関連の活動はお休みに。そして妻であり母という生活が少し落ち着いてきたとき、「ラトビアを広めるために何かやりたい」という気持ちがふつふつと湧いてきたんです。そこで、ルッチおばあちゃんともよく飲んでいたハーブティーを思い出し、専門店を始めてみようと思いました。

―ハーブティーといえば、さきほどからお部屋にとてもいい香りが漂っているのが気になっていました!

内堀:いい香りですよね!ぜひ、ラトビアのハーブティーを飲んでいただきたいと思ってご用意していました。ラトビアはハーブティー大国でもあって、毎日食卓にハーブティーが並ぶんですよ。今回はスッキリとするミントティーを選びました。ぜひ召し上がってみてください。

―香りは華やかなのに、スッキリとした味わい!今までに飲んだどのハーブティーとも違うように感じます。

内堀:よかったです!無農薬で乾燥状態もいいので、素材そのものの味が出ているんです。ラトビアでは、ちょっと体調が悪くなったらまずハーブティーで身体を温めたり、喉をスッキリさせたり。病院に行って薬をもらう前にまず、自然のハーブの力を借りるのが現地流です。

―素敵な習慣です。内堀さんがハーブティー専門店を始めた経緯はそんなところにあるのですね。

内堀:はい。このハーブティーは、もともとハーブティーがお好きで私のインスタグラムを見つけてくださった方や、定期的に参加しているマルシェで見つけて購入してくださる方が多いです。「ラトビア」というキーワードから購入してくださる方はまだ少なくて、全体の2割くらいでしょうか。

つまり、まだまだラトビアやラトビアの文化であるハーブティーを知っていただけるチャンスがあるということ。そのためには何ができるのかを今も考え続けています。

―2023年に内堀さんが出場した大会「Beauty Japan」もラトビアを知ってもらうひとつのきっかけづくりだったのですね。
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内堀:そうですね。どうしたら多くの人にラトビアに注目してもらう機会を作れるのかと考えた末、挑戦することにしました。

「Beauty Japan」はミスコンに似ていますが、外見・内面の美しさだけではなく、キャリアへの考え方などを総合的にジャッジするコンテスト。このコンテストなら、私がこれまでにやってきたことを表に出せると感じました。

プレゼン審査では、私がラトビアを通じて学んだ「本当の豊かさ」や、ハーブティーのお店を通じてそれを広める活動をしていることを伝えました。

―中日本エリアでグランプリを受賞され、全国大会へ進まれましたね。

内堀:はい。でもそんなところに4人目の子どもの妊娠が判明して――。出産予定日は全国大会直前です。幸か不幸か全国大会への切符を手にしてしまった……。

始めはどうしようかと悩みました。出産は3度経験しているとはいえ、予定日直前にも横浜などでインスペクション があり、大きなおなかを抱えての移動には不安もありました。

けれど、出場したくてもできない方もいるなかで、私はたくさんの方に選んでいただいて全国大会まで出場できた。できる限りやってみようと、大きく膨らんだおなかでインスペクションをこなし、最終的には産後10日で全国大会のランウェイを歩いたんです。

※全国大会に行く前の研修のこと

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―産後10日で……!お身体は大丈夫だったのでしょうか?

内堀:4人目だからなんとかなりましたね(笑)。産後10日なら、まぁ歩けるまでにはなっているだろうと。初産だったら絶対無理でしたし、経産婦さんでもこのスケジュールはオススメしません!

また、子ども4人のお世話については、夫が一手に引き受けてくれました。「父親なんだから育児は当たり前」というスタンスでこれまでも接してきてくれていて、夫には本当に感謝しています。

―今日も取材中、傍らで面倒を見てくださっています。内堀家ではこれが「当たり前」の光景なんですね。
画像: ▲取材中、部屋には2023年10月に生まれたばかりのお子さんを、夫の貴雄さんが見ていた

▲取材中、部屋には2023年10月に生まれたばかりのお子さんを、夫の貴雄さんが見ていた

内堀:そうですね。「当たり前」かもしれませんが、その当たり前に対して心から感謝しています。子ども4人、しかもうち1人は新生児ですから、数日間であっても一人で面倒をみるというのは、とても大変なことですから。

ここ日本では、妊娠・出産によって、自分がやりたいと思ったことができない環境がまだまだありますよね。対してラトビアは、男性の育児も文化として「超当たり前」な環境なんです。それを見ていたからこそ、夫が理解のある人で本当によかったと思っています。

―その考え方は、お子さんにもいい影響がありそうですね。

内堀:そうですね。うちには男の子も女の子もいますが、男女の違いをなくそう!ではなく、その違いを尊敬し合えるような人に育ってほしいと思っています。そのためにも、自分のことは自分でできるようにと教えています。

上の子はすでに小学生。下の子のお世話はもちろん、家事も一通りできるようになってほしい。ただ、それを「やりなさい」と押し付けるのではなく、子どもが「やりたい!」と思う気持ちを大切に。ゆっくりのんびり育ってほしいなと思います。


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