言葉の力を信じて、夢を叶える

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―先ほどのお話は、DAIKIさんご自身が「多くの人に心のバリアフリーを持ってもらうきっかけになりたい」というものだったと思いますが、逆に障害や特性を持つ人に向けて、伝えたいことはありますか?

DAIKI:自分と向き合って、どうしたら幸せになれるか考え抜いてほしいということです。それだけは諦めてほしくないですね。障害の有無に限らず、生きづらいことって、いっぱいあると思います。だけど、何か一つきっかけがあれば、「生きづらさ」が幸せに変わることがあると僕は知っています。

僕の場合は、そのきっかけがSWZの仲間だったり、事務所の社長だったり、不良仲間だったり、おかんだったり、「人との出会い」だったと思います。これは人によって何がきっかけになるかは違うと思うので、自分だけの「何か」を信じて、見つける努力を続けてほしいなって。

あとは、それに出会うために言葉の力を信じてほしいですね。「助けて」「できない」「これやりたい」「これが好き」なんでもいいから声に出す。

― 自分の心にあるものを、言葉にして外に出す。それは「紙に書く」でもいいですか?

DAIKI:もちろんです。僕は「夢ノート」っていうのをずーっと書いていて、目標から逆算して、それを達成するためには半年前に何をしたらいい?3ヶ月前は?明日何をすればいいのかを、紙に書き出しています。

もちろん全部が叶うわけじゃないけど、絶対に叶う確率は上がるし、自分が好きなことに向き合っているから少なくともイヤな気持ちにはならないじゃないですか。

― ポジティブな思いを言葉にしておくと。

DAIKI:ポジティブなことだけでもないですよ。逆に「できないこと」「難しいこと」をイメージしてどう対処するか、誰に助けを頼むかということも、僕は書いていました。

自分ができないことをイメージしすぎると落ち込むけど、逆に「これならできる!」「こっちなら得意!」「この人にお願いしてみよう」と代案を自分の中で決めておくと、弱点を突きつけられる場面でも乗り越えられることがあります。

窮地で代案を出して状況をよりよくできるのも、上手に生きるために必要な技術です。自分でやりきるばかりじゃなくて、誰かの力を借りたり、別の方法で乗り越えたりすることも、れっきとした能力だと僕は思います。

― 自分でできることだけが能力じゃない。とてもいい考え方を聞いた気がします。

DAIKI:でしょ?もし「その考え方いいね!どこで知ったの?」と聞かれたら、「NIKEに並ぶ、DAIKIブランドだよ」と答えておいてください(笑)

―わかりました!(笑)。DAIKIさんとお話しているとなんだか元気が湧いてくる気がします。最後に、DAIKIさんにとって、「自分らしく生きる」とはどんな生き方でしょうか?
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DAIKI:夢を叶えながら、自由に生きることです。

さっきの話にも通じますが、叶えたい夢や目標は声に出しましょう。10人いたら、9人は聞いていないかもしれないけど、1人は「それなら、この人紹介しようか?」と言ってくれるかもしれない。僕は実際に、そんな場面に何度も出くわしているし、だからこそ実現できたことがいっぱいあります。

アウトプットで必ず世界が変わるわけではないけど、アウトプットしなければ世界は変わりません。だから、声に出す。

根拠のないままずっと「有名になる」と言い続けて、いまこうしてインタビューを受けているのが、何よりの証拠ですよね。

― そして、自由に生きる。

DAIKI:そうです。誰かの判断に左右されずに、自分の気持ちに素直に、やりたいことをやるということですね。夢を叶えることでなりたい自分に一歩ずつ近づいていけるので、自分の気持ちに素直でいていいんだと思えるようになるはずなんです。

― DAIKI さんご自身は、いま自由だと感じていますか?

DAIKI:こんなに好き勝手にできるなんて、自由ですよ。つらかったり、苦労した経験があるから、なおさら。

人によっては自由を手にする前に諦めてしまう人もいるし、その手前のつらさに悩んでいる人もいるでしょう。でも、自由を目指すために努力したこと、積み重ねてきたことってすごく大事じゃないですか。

山には登ってみないと本当の景色なんてわからないし、何よりその「てっぺんに登るまでの努力」が一番の財産になると、僕は思うんです。その過程にこそ、宝石が落ちている。
てっぺんなんて、登り切ったら案外寂しい思いをするかもしれないですよ。

自由っていう山頂を目指すその道中こそ、人が一番輝く瞬間なんだと僕は信じています。

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画像: 軟骨無形成症のダンサー・DAIKIさんが描く、インクルーシブな未来。「当たり前じゃないことを当たり前にしたいから、僕は夢を追いかける」

DAIKI

1994年生まれ。横浜市出身。ダンサー、俳優。軟骨無形成症。14歳の時にKRUMPと出逢いダンスを始める。ダンスや教育・エンターテイメントを通じて、あらゆる人の社会参加や身体表現の可能性を広げている。俳優としてアクセシビューティーマネジメントに所属。2024年大河ドラマ『光る君へ』須麻流役でデビュー。また、ダンスで福祉をデザインする団体、SOCIALWORKEEERZを主宰。その他メディア、CM多数出演。

執筆:郡司 しう 撮影:梶 礼哉

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