毎年2つ3つ、好きなものが増えていく

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――意思を持って興味を掘り下げ、テーマを見つけていくというよりは、いつの間にか何かに引き寄せられていくのを待つような感じなんですね。

落合:そうだと思います。とくに、視察などの旅でどこかに出かけると、面白いものに出会うことも多いです。そうして気になるものを見つけたら、好きになる努力をしてみます。たとえば、いま気になっているのは焼酎です。鹿児島で展覧会をやるために土地の歴史を調べていたら、古い神社で焼酎について書かれた木片が見つかったと聞き、面白いなと。もともと日本酒派で焼酎はあんまり好きじゃなかったんですが、好きになるには飲まないといけないから、義務的に飲み続けました。そのうちだんだん心が焼酎に染まってきて、「いまはもう義務じゃなくて、好きで飲んでいる」と自覚してからは早かった。

――引き寄せられるのを待つし、自分でも寄せていくわけですね。

落合:僕、どっぷり好きになっていない状態で、いいクリエイションを生んだことがないんですよ。だいたいはもとから好きなもののつながりで仕事をいただくことが多いから問題ないんだけど、そんなに興味のないもので仕事をするときには、まず一回どっぷりいってみる。そうすると、案外ちゃんと好きになるんです。だから、毎年2つ3つ好きなものが増える人生を送っています。そうしないと仕事が回らないってことでもあるけど、なかなか面白いですよね。

あるときはふと思いついて猫を飼い、モチーフとしての猫を獲得しました。

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――ふと猫を飼う? どうしてそんなことになるんですか?

落合:ある日「僕は猫を育てたことがないな」と思ったからです。その直後、エキゾチックショートヘアという種類の猫をブリーダーさんから引き取り、育てています。今や美しい猫になって、大会で優勝したこともあります。ちょっと好きなだけじゃなくて、そのくらいどっぷり浸からないと、モチーフにはなりません。

ただ、猫には、コロナ禍のときにも助けられました。朝7時から25時くらいまで、移動もなくずっとミーティングや作業が続いてさすがに疲れてしまって……何事にも興味が持てなくなっていたんだけど、猫の世話をしていたら回復した。エキゾチックショートヘアの子猫って出産から身体が弱いし燃費が悪いし、一時間に一回やさしくミルクをあげ続けないといけないんです。その時間が、自分のリフレッシュにもなりました。

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