やりたいことを全部やるために、心がけている2つのポイント

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――今瀧さんのこれまでのキャリアを伺うと、いまの自分に必要な経験を見つけ出したら、あとはとにかくフットワーク軽く飛び込んでいますね。Xの固定ポストでも「やりたいことを全部やる派」とありますが、そのために心掛けていることはありますか?

今瀧:まずは、とにかく行動することです。「やりたい」と思っているだけではやれないから、やりたいならやる!

次に、一緒にやってくれる味方や仲間をつくるのもすごく大切ですね。やりたいことができないときって、自分にそのスキルがなかったり、物理的に時間がなかったり、何かが足りないケースが多いと思うんです。そんなときに仲間がいれば、一日24時間を持ち寄って48時間に増やせるし、スキルもシェアできます。

「僕と私と」では新規事業を多く展開していますが、それも、集まった仲間にスキルがあったからできるようになったことのひとつです。たぶんいまの僕が持っているスキルって「面白い人を見つけて仲間になり、その人の関心事や得意分野をビジネスとして成立させること」なんですよね。だから、会社にメンバーが増えれば増えるほど、僕の関われる領域も広がって、結果的にやりたいことが全部やれる状態ができていくように感じています。

――今瀧さんにとって「自分らしく働き、生きる」とは、どのようなことだと思いますか?
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今瀧:僕にとって仕事とは、生きていくためにすることであり、幸せになるためにすることです。「幸福度は年収800万円がピーク」という理論もあるように、ある程度のお金を稼ぐことは生活にも幸福にもつながる。

そのうえで僕は、仕事はたくさんの幸せを生みだすものだとも思っています。経済活動は誰かに幸せをもたらすために存在している。つまり、「これを買えば自分は幸せになれる」と確信するから、人は商品やサービスにお金を払うわけです。だから僕はZ世代へのマーケティングの仕事をすることで「これを買えばどんな幸せが手に入るか」を可視化して、多くの人の幸せに繋げていきたいんです。

そして、仕事と自分らしく向き合うためには、「つねに自分で選択をすること」が大切なんじゃないでしょうか。自分自身の選択って、これまでしてきた経験や価値観に基づいて生まれるものだから、はっきりと言語化したり他者が真似たりできるものではありません。だからこそ、「自分で選んだ道を進むことが、自分らしく働き生きることにつながる」と感じます。

――今瀧さんのこうした言葉や生き方を見て、背中を押される若者はたくさんいると思います。

今瀧:僕の例を見て、誰かがその人ならではの道を進むための勇気を受け取ってくれたら、確かにうれしいですね。でも「自分らしさ」は一人ひとり違うものだし、僕ら世代はロールモデルや先輩の背中を見るといった意識が薄まってきています。だからこそ、僕自身が後に続く人たちを引っ張っていくような存在になりたい、といった強い思いはありません。

結局のところ、僕が周りの人を幸せにしたいと思っているのも、自分のためなんですよね。「利己主義」と「利他主義」って対義語のように習うけれど、利己主義を突き詰めていったら、自分が心地よく生きていくために他者も幸せであったほうがいいと気づいて、利他主義になるんです。だから、好きな人には「好き」って言って幸せになってもらう。嫌いな人にも「うざい」と言うのではなくて、その人のいいところを見つけてうまく付き合っていく。そうしたら、自分を取り巻く幸せの総量が増えていくような気がします。

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画像: Z世代を代表する起業家・今瀧健登が考える「自分を取り巻く幸せの総量を増やすには?」

今瀧健登

僕と私と株式会社CEO。 SNSネイティブ世代(Z世代)への企画・デジタルマーケティングを専門とするZ世代の企画屋。ハッピーな共感をフックに購買行動に繋げる「エモマーケティング」を提唱し、さまざまな企業・行政とタッグを組んでワンストップ・プロモーションを展開する。プロデュースしたアカウントやサービスは多くのZ世代の支持を集めている。著書に『エモ消費』『Z世代マーケティング見るだけノート』など。

執筆:菅原 さくら
撮影:梶 礼哉

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