「あなたは素晴らしい。そして僕も素晴らしい」という考え方

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――「自分の好きなものを大切にする」という軸がブレない方なんだな、と思いました。そんなShouta.さんにとって、ロールモデルとなるような存在はいますか?

Shouta.:幼い頃からさまざまな大人に囲まれて育って、「こんな大人になれたら素敵だな」と思うことはたくさんあったんですけど、ロールモデルと呼ぶ人はいないんです。僕は誰かの生き方をなぞろうと思ったことがないから。成功者のお話を聞く機会には恵まれましたが、参考にしようとは思わなかったです。だって、僕とその方とでは、生きる時代も違うし背景も違うわけで、そうなるとその方の成功体験がそのまま僕に当てはまるわけではないから。

逆に、失敗談は参考にしたいと思っています。「こういうときに調子に乗ってしまって、だから失敗したんだ」みたいな体験談って、時代を越えて役立つと思うんです。

――なるほど。失敗談は参考にするものの、何かを決める基準や道程は自分で見つけ出していくと。

Shouta.:そう、あくまでも自分で自分の生き方を考えることが大事。ちょっと気持ち悪いと思われてしまうかもしれませんが、僕は世界で一番自分のことが好きで、だから行動の根源にあるのは「自分自身」なんですよ。こんなに自分が大好きな人に会ったことないって言われるくらいです。でも、だからこそ自分にも厳しくいられるんです。

洋服のデザインにしても、いつも「このデザインってお前が考えそうなことだよな、わかるわかる」って俯瞰しながら批判してくるもう一人の自分がいて、それとずっと闘っている感じ。

あともう一つ自分の長所だと思っているのは、「誰かと比較しない」ということ。たとえば自分が大好きな人って、他の人を貶めて自分を上げたりする人もいますよね。「A君よりも俺のほうが上だな」みたいに。でも僕はそれをしません。A君も素晴らしいし、そして僕も素晴らしいって考えるんです。「みんながみんな、素晴らしい」という精神ですね。

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――誰かを貶めることなく、自分の意識を高められる。それって誰のことも傷つけない考え方だと思います。

Shouta.:だから僕は誰かとコンペティションをしたこともないんです。アパレルブランドって競合と呼ばれる存在がいるんですけど、僕からするとーそういった闘いは重要じゃない。競合がどんな新商品を出したかよりも、自分が過去に作ったものを越えられるかどうかが重要だと思っていますから。

――そんなShouta.さんにとって、「自分らしく生きる」とはなんだと思いますか?

Shouta.:こだわり抜くということですかね。それが「遊び」だとしても徹底的にこだわり抜いて、真剣に遊んでみると、僕みたいにそれが仕事になったりするかもしれない。

ただ、仕事だと思うと、頑張れなくなってしまう。僕にとってブランド運営は人生をかけた遊びに近くて、だから命をかけられるんだと思います。

誰かのことを攻撃したり傷つけたりせず、自分自身と闘って、とことん遊ぶ。僕にとってはそれが、自分らしく生きるということなんでしょうね。

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画像: 誰かを傷つけるのではなく、自分自身と闘い、向き合う。アパレルブランド代表 Shouta.さんが紡ぐ、自分らしさとは

Shouta.

1994年8月6日 東京都生まれ、東京都在住。デザイナー・ソーシャライト。アートやファッションに関心の高い家庭に生まれ、幼少期より世界中を旅する中で様々なカルチャーに触れながら育つ。インフルエンサー・バラエティタレントを経て、2020年より自身のライフスタイルブランド『 S i m p t i . 』を立ち上げる。現在では自身の感性と強い拘りを活かし、アパレルラインだけでなくオーダードレスの製作、物件やインテリアのデザインなど多岐に渡って活躍の場を広げている。
Shouta. official Instagram @xxshoutaxx
S i m p t i . https://simpti.tokyo

執筆:イガラシダイ
取材・編集:山口真央
写真:梶 礼哉

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