“白衣”は、人の命を預かっているという証。

画像: “白衣”は、人の命を預かっているという証。
―協会認定資格「フードドクター」について、あらためて伺いたいです。食に関する資格といえば、調理師や栄養士が有名ですが、これらとは違う認定資格をなぜ作ろうと思われたのでしょうか。

坂部:これも、生徒さんとのめぐり逢いがきっかけです。私自身、長年美肌や冷え性対策、生理など女性特有の悩みに対して食でアプローチをしてきました。それをおもしろいと思ってくださった医師の方がレッスンを受講してくださって。そしてまたひとり、またひとりと医師の生徒さんが増えていったんです。

しばらくすると、医師の方々が「自分たちもこの活動に関わりたい」とまで言ってくださるようになって、「身体が喜ぶ料理」を一緒に研究するようになりました。こうして出来上がったメソッドを学べるのが「フードドクターコース」なんです。

―医師の方すらも惚れ込む「食医学」という考え方が出来上がったんですね。

坂部:あるとき、医師の方から「食を通じて、“予防医学”を実践できるのって素敵ですよね」と言われてハッとしました。多くの場合、医師は病気になってからその治療を行います。でもその医師の方は、「病気になる前に、なんとかそれを予防する方法はないかと考えていた」とおっしゃった。そして「私たちが目指すところは同じ、“健康美”ですよね」とも。

どれだけお金があったとしても、健康を買うことはできません。そう考えると、健康であることこそが、最高の贅沢であり幸せとも言えるなと。食医学の可能性を強く感じました。

そしてもうひとつ。これはフードドクターのメソッドを一緒に考案してくださった医師の方から、「医師も料理人も、同じ“白衣”を着る仕事ですね」と言われたことも心に残っています。人の命を預かる仕事をしているからこそ、白衣に腕が通せるのだと。この言葉を思い出すたび、私が白衣を着ている理由を考えさせられ、「誇り高い仕事ができて嬉しい」と思えるんです。

―坂部さんは心からご自身の仕事に自信を持っていらっしゃるのだなと感じます。

坂部:そうですね。自信を持てるのは、やはり生徒さんのおかげかなと思います。生徒さんは、食に関するスキルの習得はもちろん、体質改善、ダイエットに妊活――。さまざまな目的でこの教室を選んでくださいます。生徒さん同士で仲良くなったり、情報を交換したり、人生をより良くするための人とのつながりが沢山生まれていきます。

「ここで知り合った方々と、作ったお料理を一緒に食べたり、会話をするのが一番の幸せなんです」と言っていただけるからこそ、生徒さんにとって大事な場所を提供できているのだと、誇りを持てているのかもしれません。

―お料理教室の枠を超えていると感じます……!
画像: ▲坂部さんとスタッフで栄養士の磯崎由佳子さん

▲坂部さんとスタッフで栄養士の磯崎由佳子さん

坂部:ありがとうございます。でもそんな好循環が生まれているのは、私一人の力ではなく、スタッフの存在があってこそ。この取材でも横にいてくれる磯崎とは、出会ってから10年になりますが、今ではこの教室にとって欠かせない存在です。そして、教室をリニューアルして本格的に「フードドクター」というメソッドを創ろうと決意したときも、ずっと並走してくれました。彼女は栄養士の資格を持っていて、病院で働いていた経験もあります。

私は根っからの料理人です。彼女が栄養士としての知識をもとに、私が考えるメニューの栄養計算や、メニュー開発、アシスタントをすべて担ってくれているから、メニューの開発に全力を注ぐことができている。そして他にも古くからの仲間がスタッフとして教室を支えてくれています。皆、自分の専門分野や料理人としての一流のスキルを持つ人たち。家族と言ってもいいくらい信頼するスタッフがいるからこそ、この教室が成り立っているんです。

▲PODERHYSH KITCHENのスタッフの皆さん。坂部さんが家族のように大切に想う仲間。

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