人生のある地点で、出口の見えない暗いトンネルのような時期を経験するかもしれない。「逆境」とも呼びたくなるようなその時期を、チャンスに変えるためには何が必要だろう。

今回お話を伺ったのは、プルデンシャル生命のライフプランナー、竹本亜紀さん。彼女の前に立ちはだかったのは、「環境の壁」と「離婚した女性としての壁」という二つの逆境だった。

「どうして乗り越えられたのですか」――。そう問うと、「覚悟を決めたから」そして「仲間がいたから。私は一人じゃないと思えたからです」と教えてくれた。

それぞれを乗り越え、活躍する彼女のもとには教えを乞う若者も多く集う。私たちもそのヒントを竹本さんの言葉から見つけてみたい。

前編:逆境を乗り越えるための鍵とは
後編:大切なものを託してくれた、お客さまとのエピソードと「My Rules」(←今回の記事はココ!)

一番近くにいる夫も、ライフプランナー。よきパートナーとして支え合う

画像1: 一番近くにいる夫も、ライフプランナー。よきパートナーとして支え合う

竹本さんには、同期のほかにもう一人、心強いパートナーがいる。それが、夫の本多慶太さんだ。本多さんは、ライフプランナーの最高位である「エグゼクティブ・ライフプランナー」。竹本さんと本多さんは、お互いのことをどう思っているのだろう。

竹本さんはこう話す。「私、自分の中では一生懸命働いてきたほうだなと思っていたんです。でも、夫に出会ってから考えを改めました。私の何倍も働いているし、どんなときもお客さまが第一です。そんな背中を見せてくれる夫に、心から感謝しています」

そんな言葉を受けた本多さんは、「でも彼女の方こそ、ものすごく真面目なんですよ。ちょっと心配になるくらいに」と続ける。

「真面目で実直で、むしろ堅苦しすぎるんじゃないかって思うくらい(笑)。でも僕から見ても、働き者だし、細やかな心配りをする。だからこそ彼女のお客さまも素敵な人が多いですよ」

同じ仕事をするもの同士、夫婦で仕事の話やアドバイスをし合うことはあるのかと聞くと、竹本さんは「もちろん」とにこやかに応えてくれた。

「仕事のことを相談できるのは有難いですね。たぶん夫からしたら、いろいろ言いたくなる場面もあるでしょうけれど、優しく見守ってくれます。難点があるとしたら、さぼったらすぐバレることでしょうか(笑)」。 ひとりではないという事実が、竹本さんをより強くしているのかもしれない。

画像2: 一番近くにいる夫も、ライフプランナー。よきパートナーとして支え合う

竹本さんには、茶道のほかにもう一つ、楽しみがある。それはワイン。夫の本多さんと二人そろって、ソムリエの資格まで取得したという筋金入りだ。

本多さんは、ワインは仕事にもつながっていると話す。

「もともとは『飲むリエ』でしたが、勉強を始めてからもっとワインが楽しくなりました。ワインを知るとは、つまり歴史と地理を学ぶということですから、人生を通して学び続ける方々とも出会うことができます。ワインのお話を通じて意気投合し、お客さまになっていただくことも多いです。趣味で出会えた尊敬できる方々を、お仕事の面でもサポートさせていただく。そして、人生を一緒に歩めるのはライフプランナーの醍醐味ではないでしょうか」

自宅のワインセラーには数々の貴重なボトルが納められ、グラスもキレイに磨き上げられている。

「夫婦二人でおいしいものを食べに行って、ワインを飲むのが至福の時間です。ワインを飲みながら話すのは、もっぱらお客さまのお話。お客さまは本当に素敵な方ばかりで、それぞれの道でご活躍されています。そんな方々にずっと頼っていただけるよう、自分たちも学び続けなければと感じますし、とても刺激をいただきますね。ワインが素敵な出会いを連れてきてくれているのかなと感じます」。そう話す竹本さんは、とても幸せそうだった。

画像: ▲国内から海外まで様々なワイナリーをめぐっているお二人。いつでもワインの試飲ができるよう、旅行にはいつもペアのトラベルグラスを持ち歩いているそうだ

▲国内から海外まで様々なワイナリーをめぐっているお二人。いつでもワインの試飲ができるよう、旅行にはいつもペアのトラベルグラスを持ち歩いているそうだ


お客さまのバトンを受け取り、次に繋ぐ。「ライフプランナー」という誇り

画像: お客さまのバトンを受け取り、次に繋ぐ。「ライフプランナー」という誇り

取材中ずっと上品な笑顔を絶やさない竹本さんが、一度だけ涙を見せるシーンがあった。竹本さんがご遺族に保険金をお届けした、消防士だったお客さまのエピソードだ。

「ライフプランナーを始めたばかりのとき、消防署に飛び込みで営業をしていたことがありました。その方は、なかでも一番最初にお客さまになってくださった大切な人。でもある日、その方の所属する消防署から突然連絡があって――」

ここで竹本さんは声を詰まらせた。ひと時の沈黙のあと、再度竹本さんが口を開く。

「脳梗塞でした。まだ41歳、これからという時です。とても真面目な方で、勤務終わった後走りに行かれたようです。ジョギング姿のままで、ご自宅の玄関で倒れて亡くなっていました。きっと周りに迷惑をかけないように『家には帰らなきゃ』と思ったのでしょう。もし外で、人通りのあるところで倒れていたら……もう少し発見が早かったら……。そう思うと、今でも残念でとても悔しい気持ちになります」

竹本さんはご遺族に保険金をお届けするために、山口県のお客さまのご実家へ向かった。

「保険金のお支払いのお手続きが目的ではありましたが、お父さまに『保障をお預かりした経緯』や、『息子さんの消防士というお仕事への想い』など、生前のご様子をお伝えしました。すると、『ありがとう、息子の話をしてくれて本当にありがとう』と涙してくださって。私も涙をこらえきれませんでした……。お父さまは、息子さんが遺した保険金を、息子さんのご姉弟さまのための新たな保険としてかけ替えてくださいました。今はそのお姉さま、弟さまが私のお客さまです。亡くなったお客さまの「想い」つまりバトンを、次に繋げられた。お支払いのその先まで寄り添って差し上げられるのが、ライフプランナーという仕事なんです」


竹本さんの「My Rules」

画像: 竹本さんの「My Rules」

普通の人ならば心が折れてしまいそうな場面でも、決して諦めない竹本さん。彼女の信条であるいくつかの「My Rules」が、その“しなやかな強さ”の核となっている。


覚悟と決意は全く違う。「やり切る覚悟」をする

「『決意』とはただの意思の表れです。『今年こそ××に挑戦する』と決意しても、ダメだったなで終わってしまう。でも覚悟とは『どんな困難があっても絶対にやり切る』と決めること」

「人間って、『何かをやらないこと(やめること)』や、出来ない理由を見つけるのがとても上手な生き物ですよね。私もいつもできない理由を探してしまいます。でも、私は決めたことをやり切るという覚悟ができる人間でありたい。だんだんそちらの気持ちが強くなっていきました」

「ライフプランナーとして生きる覚悟をしたからこそ、何かできることがあるはずだと必死になれました。泥臭くてもかっこ悪くても逃げずにいられたんです」


ゴールを設定して一つのことを極める。だから心から楽しめる

「例えば、お茶室を自宅に作ると決めた時、まだ師範のお免状は持っていませんでした。けれど、『お免状は取る。取れるまで挑戦するから大丈夫』と踏み切りましたね。ソムリエもそうですが、資格の勉強をするときも『これを取る』と決めてから勉強を始める。勉強した延長線上に資格があるのではなく、資格というゴールに向かって進むんです。結果、お茶は師範まで取れたからこそ、『70歳くらいになったら、近所の子どもたちのための教室を開きたいな』という将来の楽しみまでできました」

「ストイックな人だと思われてしまったかもしれませんが、息抜きの時間も大事にしていますよ。私のもう一つの趣味は、漫画を読んで、ぐうたら過ごすことですから(笑)。漫画が死ぬほど大好きなんです!特にキングダムが(笑)」


尊敬できるメンバーのひとりでありたい

「私にとって同期のメンバーは、尊敬できる最高の仲間であり、長年一緒に頑張ってきた同志です。もう15年以上の付き合いになりますが、今でもコンテストの表彰式では、毎年必ず集まって同期会をします」

「ライフプランナーとしての姿勢、研鑽を続けるための向上心、結果にこだわる強い気持ちを持てるのは、互いに刺激し合ってここまでやってこられたから。私はずっとそのメンバーの一員でいたいし、他の同期にも誇りに思ってもらえるような自分でいたい。その思いこそが、私の原動力です」

そして同期だけではなく、いつでも相談し支え会える仲間も大勢いるという。
「いざというときにそばにいてくれて、いつも鼓舞してくれる大好きな仲間たちです。プルデンシャルはそんな仲間を見つけられる場所ですよ」と竹本さんは笑顔を見せた。


「心配するな、なんとかなる」

画像1: 「心配するな、なんとかなる」

人生における試練を乗り越えてきた竹本さん。そんな竹本さんの座右の銘は「心配するな、なんとかなる」。

「プルデンシャルに入社した直後は、泥臭く頑張ったおかげでなんとかなりました。けれど、今その入社直後に戻れるかと言われたら絶対に戻りたくない(笑)。もうあのときのように毎日がむしゃらには働けません。失敗だってたくさん経験しました。でも、その幾多の失敗が糧になって、今の自分を助けてくれていると思うんです」

ベテランの竹本さんのもとには、今日も若いライフプランナーが多く集う。彼女はそんな後輩たちだけでなく、まさに今、この記事を読んでくださっている若い世代の方々にも温かいエールを贈ってくれた。

「もしかすると、何かしら毎日辛い思いをしている方がこの記事を読んでくれているかもしれませんよね。もし目の前にそんな人がいたら、私なら『相談してね』って声をかけたい。だから、勇気を出して近くにいる先輩に相談してみてほしいんです。きっとあなたが抱えている悩みは、先をゆく人たちも通ってきた道。だからなんでも相談してほしいし、その痛みを理解できる自分でありたいと思っています」

画像2: 「心配するな、なんとかなる」

インタビュー・執筆:山口 真央
写真:梶 礼哉

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