憧れを抱いていた女性ファッション誌の編集者となり、さらに広告代理店へのリベンジも果たした福地さん。目標は必ず叶えてきた彼女が、人生の次のステージとして選んだのは生命保険という金融の世界だった。
プルデンシャル生命で営業パーソンとして「結果」を残し始めるさなか、夫の転勤に伴い“管理職”という新たな挑戦に挑むことになる。そこで彼女が気付いた自分自身の変化とは――。
プロフィール 福地美穂(ふくち・みほ)
東京都渋谷区生まれ。大学在学中に、人気女性ファッション誌の編集部でアルバイトを始め、学生ライターとして活動する。卒業後も、同編集部に約4年間在籍。最大手の広告代理店を経て、2017年にプルデンシャルに入社。2022年から夫の転勤に伴って札幌に転居し、同社のセールスマネージャーに就任。
仕事への姿勢で、その場のカルチャーを変えていく
お客さまから頼られる喜びを知ったライフプランナー時代を経て、福地さんは、管理職になる道を選択した。ライフプランナーの採用・育成を担うセールスマネージャーだ。
産休明け、都内の支社にライフプランナーとして復帰した福地さんに、同支社で働く夫の昇格に伴う札幌への転勤命令が出たことがきっかけだった。迷わず札幌への帯同を決めた福地さんは、赴任先の責任者である白田和明さん(同社で札幌支社長)への挨拶にいったときに管理職への道を打診された。
白田さんにその理由を問うと、「エネルギッシュで結果にこだわる優秀な人であることは耳にしていました。そして経営層からも、マネージャーとしての資質について推薦があったのです。ならば一緒に支社を盛り上げてほしいと思いました」と話す。
これに対して福地さんは、思いがけない打診に一瞬だけ迷ったというが、「女性マネージャーとして伝説を作りたい」と即快諾したという。
▲白田 和明 札幌支社長
とはいえ、当時は北海道には知り合いが一人もいない。その状況下で、「人を採用する」というセールスマネージャーとしての結果を出すのは非常に困難だった。
そこで福地さんは、まずは新人が入社しやすい環境作りに注力した。
札幌支社は同社の創業時に設立された歴史ある支社のため、ベテラン社員が多い。その安定した雰囲気や良さはそのままに、若手が入社しても気後れせずに活き活きと過ごせるカルチャーを作りたかったという。
「まずは、私が率先して誰よりも大きな声であいさつしたり、営業会議などでもただ連絡事項を伝えるだけじゃなくエピソードトークを混ぜてみたり……。以前から、楽しく仕事をするための環境作りは自分の得意とする能力だと感じていました。それは広告代理店で学んだことでもあるのですが、ワンチームで楽しく仕事しながら、結果にコミットする。それが私にとってのチームビルディングなのかもしれません」
もう一つの「福地流マネジメント」の特徴は、姿勢で見せること。
福地さんが採用した南天馬ライフプランナーも、福地さんの多くを語らずに背中を見せるマネジメントに救われると語る。
▲南 天馬ライフプランナー
「日々、誰よりも熱心に仕事をして、困った人がいればいつでも相談に乗る姿を見ています。これだけ努力されている姿を見ると、信頼感はもちろん、僕ももっと頑張らねばという気持ちになります。僕がお客さまとの関係構築の仕方に悩んだ時期も、ネガティブな発言は一切なく、『私はあなたの人柄に自信をもって採用したし、それはお客さまにも必ず伝わる。真摯に向き合い続ければ絶対に大丈夫』と声をかけ続けてくれました。僕が自発的に行動変容するまで待っていてくださったんです。誰よりも僕を信じてくれているという事実が、大きな励みになりました」
結果として、南さんが自己の目標を上回る業績を挙げたことで、所属する札幌支社にも大きな貢献をもたらした。これが支社の雰囲気を変えたと、組織の長である白田さんは語る。
「組織を変えるためには、姿勢、努力、結果のどれが欠けてもダメですが、福地さんには全部がそろっています。リーダーの資質である『人の心を動かし、巻き込む力』も持っているし、福地さんのマネジメントで新人が奮起して結果を出した。その姿を見れば、周りも当然刺激を受けます。彼女の赴任によって支社の雰囲気は今まで以上に明るくなりましたが、そこに結果が伴ったことで、支社全体に“自信”がみなぎったように感じますね」