お客さまとの突然の別れで一層強まった使命感。信頼していただけるように、常に誠実な自分でありたい。
実はこの1~2年で複数のお客さまがお亡くなりになって、突然のお別れがありました。ご遺族に保険金のお届けするという経験を経て、ライフプランナーとしての使命や責任を痛感しています。私たちはただ「保険金」をお届けするのではなく、ご契約者さまが遺されたご家族への「大切な想い」を伝えることが使命です。それこそがライフプランナーの存在価値だと思います。
以前、資産形成に関する相談をしたいというお客さまがいらっしゃいました。早々にプランのご提案も可能でしたが、「まずはしっかりとお話を聞かせてください」とお客さまにお願いしたんです。すると「実は妻にも言っていないんだけど…」と、さまざまな事情を打ち明けてくださり、相続の問題も背景にあることがわかりました。その結果、しっかりと将来に備えられる保障をご提案でき、お客さまからも「信頼しているよ。これからもよろしくね」という最高の褒め言葉をいただきました。
ライフプランナーとしての自信につながったことはもちろん、目の前の方ととことん誠実に向き合うことが大切だという仕事への責任も一層強く感じるようになりました。
生命保険の設計には絶対の正解はないのかもしれません。だからこそ「ご提案相手の方やご家族にとっての最善」を考え抜き、その時点でのベストなご提案をすること、つまり目の前の相手に全力を尽くすこと――。お客さまとの突然の別れを経験し、その思いは一層強くなりました。
お客さまから、「ライフプランナーがいてくれて本当によかった」と思っていただくことが、私たちの使命であり存在意義です。
振り返ってみると、やはりホテリエとしての経験を通じて培った「おもてなしの心」や「お客さま視点で考える姿勢」が、今の仕事にも大いに活かされていると感じています。自分の経験や強みをさらに伸ばして、活かせる場所がある――。
これからも常に自分を進化させながら、お客さまの人生に寄り添っていきたいです。
執筆:佐伯香織 撮影:梶 礼哉