失業から居酒屋開業、社長就任へ。まごころが繋いでくれたご縁

藤﨑:そうです。調理兼接客担当のアルバイトとして雇っていただきました。家族を養うのに必死でしたが、お客さまと交流しながらお料理をふるまえる仕事は楽しかったです。

藤﨑:常連さんから「斜め前のテナントが空いたから、お店を持ったらどう?」と言われた時からですかね。とはいえ、最初は断りました。アパレルが道半ばで終わった時、いつか自分のアパレルのお店で、SHIBUYA109に再チャレンジしたいという気持ちがあったからです。でも、よく考えたら出店待ちが山ほどいる“あの”109でお店を出せるのなんていつになるかわからない。だったら他の場所でも別の業態でもいいからまずは自分でお店をやる経験をしてみるのがいいかも。そう思って、新橋に「そらき」という居酒屋を開きました。

全メニューのレシピを考案し、その日の仕入れに合わせた日替わりメニューと365日違ったお通しを提供しました。接客にも力をいれたことが功を奏したのか、オープンから半年で予約必須のお店にならせてもらって。お客さまのおかげですね。

▲藤﨑さんのスマホケースにはドムドムハンバーガーのロゴマークのステッカーが貼られていた。マークの中央にいるのがマスコットキャラクターの「どむぞうくん」。

藤﨑:嬉しいです。その心が届いたからこその、次のお話かもしれませんね。経営を続けているうちに、別の常連のお客さまから「ドムドムハンバーガーの商品開発でアイデアをもらえないか」というお誘いをいただいたんです。そのお客さまは今の親会社にあたる会社の専務でした。私の料理へのこだわりを活かせるとても魅力的なお話だと感じ、「そらき」を続けながら顧問契約を結んで、商品開発をお手伝いすることにしました。

「そらき」の人気メニューから着想した「手作り厚焼きたまごバーガー」など、いろいろな商品に携わる中で、改めて「社員にならないか」とお声がけをいただいて。「そらき」を信頼できる人に任せられることが決まり、ドムドムフードサービスに入社したのが2017年11月。そして9か月後に社長に就任しています。

藤﨑:やっぱり、「他者に心を尽くすこと」かな。誰に対しても同じように思いやりを持って、コミュニケーションをとっていく。そうすると見えてくるものがいっぱいあるんですよ。たとえば109時代に出会ったギャルたち。生きてきた時期も過ごし方もまったく違ったけど、私は彼女たちを心からリスペクトしていました。心を尽くしてひとりひとりに向き合い、深く知ったことで、その子の持つ優しさ、一生懸命さ、誠実さを見つけて信頼できたからです。

まずは自分から他者を尊敬し、信頼する。それが相手からの信頼につながっていくのだと思います。