“得意”を武器に切り拓いた先で「やっと、生きている」

だいじろー:そもそも、自分の人生を振り返って思ったのは、自分の得意なことで生きていかないとしんどくなるんだなということ。やりたいことがやれなくて苦しかった頃には、メンタルを崩してしまいました。苦しいなかでとにかく頑張って、「こんなに無理してぼくは何をしたいのだろう」と悩んだりして。でもこんなにたくさんの人間がいるなかで、わざわざ苦手な分野に突っ込んでいく必要なんてないんですよね。いまの活動が軌道に乗ったとき、神様から「得意な道に進めば、こうなるんだよ」と言われたような気がしました。紆余曲折して、やっと「生きている」という感じがします。

だいじろー:ぼく自身、数字には一切囚われていません。無理せず前に進むだけ。ただただ、自分が面白いと感じることを動画にして、みんなにシェアしようって思っているだけです。

だいじろー:そう、まさにその通りです。元気いっぱいな人であればプレッシャーも跳ね除けられると思いますが、ぼくにそこまでの元気はないので(笑)。なるべく省エネで最大の成果を出せるよう生きていこうって考えていますね。これもメンタルを崩した時の経験から学んだ考え方です。

得意な英語を仕事にしたのも、それなら無理なくやっていけると思ったからです。たまに視聴者さんから「よくそんなに動画のネタが思いつきますね」と感心されますが、それも頑張っているわけじゃありません。純粋に英語に興味があるので、そうすると日常生活のなかでも英語にまつわるニュースやネタが目につくじゃないですか。そこで、これ面白いかもと思ったことをメモしておいて、動画にするだけ。

ただ、その上で、せっかくなら視聴者さんにも喜んでもらいたい。なので、面白いネタ動画のなかにも、豆知識や驚くようなことを入れています。それがない動画はボツにしちゃいますし。

だいじろー:その人たちはもともと素質があるんじゃないかと思います。ぼくがいなかったとしても、他のYouTuberから影響を受けて英語の勉強をしていたと思いますよ。

ぼくは、たとえばラーメン屋さんみたいに、「これどうぞ!」と自分が面白いと思ったものを世のなかに出しているだけ、という気がします。だから仮に人気がなくなったとしても、自分が信じる美味しい一杯を出し続けますし、そもそも人気がなくなったことにすら気づかないかもしれませんね(笑)。