もしも突然の病で入院や手術をすることになったら?あるいは突然この世から去ってしまったら……? 自身や家族の“もしも”に備えられるもの、それが生命保険だ。

闘病においては、経済的な安心を得ることで「自分の心や身体と向き合う“ゆとり”」が生まれたり、万が一のことが起きても「保険金を通じて大切な家族の生活を守る」こともできる。しかし、生命保険が役に立つのは、経済面だけなのだろうか?

今回の主人公は、プルデンシャル生命のライフプランナー、宮西里奈さん。東京の生花店で働きスキルを磨いたが、30歳目前にして人生の大きな転機が訪れ、地元熊本へ帰郷。そしてそれまで想像もしていなかった生命保険の営業に転身した。

「”ライフプランナー”にしかできないことがきっとある。お金を届けることだけが私たちの仕事ではないはずです」。そう話す彼女には、お客さまとの忘れられないエピソードがあった――。

前編:老後が不安だった私が、安心を届けるようになるまで
後編:忘れられないお客さまと、「My Rules」(←今回の記事はココ!)


目指すのは「愛を確かめるきっかけ」となるひと

金融知識がなく、営業未経験からライフプランナーとなった宮西さん。どうすればお客さまに「安心」を届けられるか試行錯誤して考えてきたという。

「保障の額が大きいだけでは安心できない場合もあるんです。熊本では日本で初めて“赤ちゃんポスト”が設置されましたが、過去にシングルマザーの方が赤ちゃんを残して亡くなってしまい、赤ちゃんを託された人がその子をポストに預け、保険金を持ち逃げしてしまう事件が起きました。せっかく子どもを守るために入った保険なのに、それでは全く意味がないじゃないですか」

宮西さんは優しい眼差しで、あるお客さまとのエピソードを話してくれた。

「私が担当するお客さまにも、シングルマザーで中学生の息子さんとお二人で暮らしている方がいらっしゃいます。お母さまに“もしも”が起きた場合、残された息子さんがきちんと保険金を役立てられるように、一括受取りではなく『学生の間は毎月いくら』、『社会人になったら毎月いくら』と、計画的に受け取っていただけるように設定したんです。これは、生命保険信託というサービスで、保険金をどのタイミングで、いくらお届けするか、あらかじめ細かく決めておける仕組み。お客さまに万が一のことが起きても、事前に設定した保険金のお支払い方法で、大切な人にきちんと“想い”を伝え続けることができます。
お客さまに安心をお届けできるように……と勉強したことが形になった経験なんです」

そのお客さまとのエピソードは続く。

「実は保険のご相談をいただいたときに、『息子とは最近喧嘩も多くて、本当に愛せているのかわからなくなってしまった。カッとして、息子に保険なんて遺さなくてもいいとすら思ってしまうことも…』という言葉が出てきて。最終的にご契約をお預かりしましたが、”もしも”の時に備えて、息子さんへのお手紙を書きませんかってお誘いしたんです」

プルデンシャルでは、その“手紙”を「ラブカード」と呼ぶ。別名、人生最後のラブレター。お客さまに万が一のことが起きたとき、保険金とともにライフプランナーがご遺族に手紙という形でお客さまの想いをお届けする。

「お客さまは、時折手を止めながらも一生懸命お手紙を書いてくださいました。そして書き終えたあと、涙を溜めた目でおっしゃったんです。『私、思い出せました。ちゃんと息子のことを愛していました。こんな機会がなければ、この想いは忘れてしまっていたかもしれません』と」

身近にいるからこそ忘れがちな“大切な人”への愛を、改めて確かめるきっかけになりたい、と宮西さんは言った。「生命保険は、人が亡くなってからお役に立つものだと思っていましたが、『いま』お役に立つこともできる。それに気づかせてくださったお客さまです」


宮西さんの「My Rules」

この先もずっとライフプランナーとして「大切な人への愛を確かめるひと」になりたいという宮西さんに、「My Rules」を聞いてみた。


モチベーションに左右されない方法を考える

「ライフプランナーを長く続けることが私の目標です。そのために、感情に左右されすぎず、淡々とコツコツ取り組める方法で日々活動しています」

「例えば、毎日To Doをつけるのはそのひとつ。今日のできごとを思い返しながら“未来のTo Do”を作るんです。『お客さまの子育てが終わるタイミングで、このお話をする』と未来の日付で記入しておけば、ずっと予定が途絶えませんよね」


求められたらやってみる

「勉強会やイベントの講師もそうですが、求められたら期待に応えたい。以前、期待に応えたいという気持ちから1年間だけ営業管理職を経験したこともあります。『宮西さんにお任せしたい』『宮西さんなら』と言ってくださるみなさんの声に対して、『経験がないので』と断ることはしたくない。一度はやってみるようにしています。そうすることでチャンスも広がるかもしれませんよね」


後悔はしない

大学時代、友人が「後悔するのとか、意味なくない?」と言ったのがかっこよくて。今でも印象に残っています。私も同じ意見だったので、「時間を戻すことはできない。なら今できることをちゃんとやろう」と決めて働いてきました。

考え事や悩み事があるときに「あの時こうしていればよかった」という気持ちをバサッと切り捨てて、前を向くようにしています。


続けてきたことを断つとき、私は新しい自分と出会える

取材が終わるころ、宮西さんはそうそう、と口を開き「私、今年は期初から社内コンテストの入賞を目標にしなかったんです」と微笑んだ。

宮西さんがプルデンシャルに入社して8年、毎年続けてきたコンテストの入賞。結果を残し続けてきた宮西さんに何かあったのだろうか。

「毎年、フルエンジンで活動してきたので、支社の仲間は『そんなこと言ってるけど、今年も入賞するんですよね?』と言ってくれます。それだけ期待され、応援してもらっていることはよくわかっているんです。でも、コンテストに入賞していない自分を見てみたくなって」と宮西さんは言う。

「学生時代の吹奏楽部で、金賞ではなく1位が獲りたかったように、私は毎年入賞したいと頑張っていたように思います。でも私が目指すのはライフプランナーをあと30年続けること。将来、振り返ったときに『頑張ってきてよかった』と思えるように、一生懸命働くことは変わりません。けれど、数字を追いかけることを一度やめて、『私が知らない私』を見つけたいと思ったんです。コンテストに入賞しない自分は何を感じるんだろうって」

「その分、今まで以上にお客さまと丁寧に向き合ったり、勉強をしたり、ライフプランナーとしての温かさや深みが出せればいいなと思ってやってきました。続けることも大切だけど、それが途絶えた時、私は『あらたな自分』と出会えるんじゃないかなとも思うんです」


インタビュー・執筆:山口 真央
写真:宮崎 隼